こんにちは。
社長です。
なんだか長編のブログになってきました。
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引き続き、金利の上昇が建設業に与える影響について考えていきます。
② 運転資金
⇒ どうしても建設業の元請けは、工事が終わるまで「工事金額すべて」を受領することができない+協力会社(下請け)には毎月工事の出来高を支払わなければなりません。このように発注者からお金をもらうまでにも多大な費用を立て替える必要があることから、「運転資金」が必要となります。
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と、書いたように建設業の経営において最も困難なことの一つが、資金繰りです。
事業を経営などしていない限り、資金繰りなど考えることはないかと思いますが、
それは毎月決まった日にお給料が入ってくるからなのです。
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例えばですが、元請けの仕事の場合は工事金額の40%を前払金として受け取ることができますが、残りの60%は工事の完了後にもらいます。
その工事によって出る粗利が20%だとすると、概ね40%の金額は元請けの建設会社で建て替える必要があるのです。
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いくつか例を出します。
⚫︎ラーメン屋さんの場合は、注文し、食事が終わった時点でお金をもらえます。
サービスの提供日から、お金の回収までがほぼ同時です。
⚫︎セブンイレブンとかで使う、ナナコ(ICカード)、電車に乗車するときに使うSuicaなどはもっとすごいのです。
何も買わなくても、ICカードにチャージをさせれば、サービスの提供よりも先にお金を受領できるのです。(もちろん勝手には使えませんが、将来の売上にはなりますからね。)
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ビジネスモデルというのは、このような資金回収のサイト(サービスの提供日から、お金の受領までの期間)からも真剣に検討することができますよね。
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繰り返しにはなりますが、先ほどの例と比較しても建設業は資金の回収サイトが圧倒的に長い業種の一つです。
(サービスの提供が1日で終わることがないですからね。)
昨年当社が携わった、約3億円の工事も前払金は40%(1.2億)貰いましたが、
残りの1.8億は建て替えでした。
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しかも!!
当社は工事が終わるまお金がもらえないのですが、
協力会社さんには毎月の出来高に応じで、支払いをしなければなりません。
従業員の給与もそうですが、協力会社への支払いも「工事が終わってからね♩」って訳にはいかないですよね。
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そうなると、元請け業者は建て替えの金額がみるみる膨らんでいき、お金が足りなくなります。
そこで「運転資金」が必要になるのが、建設業のあるあるパターンです。
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そうすると、金利の上昇は建設業にどのような影響を与えるでしょうか。
① 元請が運転資金を借りるも、金利負担が大きく借入期間を長くできない。
→ 少しでも借り入れ期間を短くするために、協力会社への支払いが遅くなる。
→資金の回収が遅くなった協力会社も、立替金の負担が大きくなり「運転資金」を借り入れる。
→運転資金の金利負担が大きく、事業の継続に必要な利潤を確保できなくなる。
→元請は協力会社が不足し、これまでの受注量を確保できなくなる。
というパターン、
②反対にキャッシュリッチな建設会社があった場合
→ 借入不要で協力会社に出来高分を毎月支払える。
→協力会社は資金の回収が早く、余計な利息の支払いや大きな建て替えがなくなる
→協力会社は、支払いが遅い会社よりも利潤の確保がしやすくなる。
→元請けは、力を貸してくれる協力会社が増えて受注量を確保し続けられる。
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請け負った工事を自社で施工せず、基本的に元請では管理のみをする建設会社の場合は
この2パターンの業界に分けれらるかな。と予測しています。
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当社はほぼほぼ自社施行で外注費は警備員さんくらいですので、実際ののところどちらにも属しません。
毎月の従業員への給与くらいですが、これは仕事があってもなくても毎月払うので負担もクソもありませんよ。
ただ従業員の給与だけとはいっても、建て替えのお金は発生しますが
キャッシュで対応できます。
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いかがでしょうか。
金利が上昇した後の建設業はこのようになると思います。
皆さんの会社は、どっちになりそうでしょうか。
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ここで打てる最良の手立ては1つです。
元請けが「金の回収を早くすること」なのです。
闇雲に工事に携わる人が増えたって、工事の進捗は大きくは伸びませんが
工事の前後の、準備や書類の作成を短くすることはできるのではないでしょうか。
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借り入れの金利負担が大きく、財布を圧迫するのであれば、
「借入の金額を減らす」か、「借入のサイトを短くする」か、「お客様からのお金の回収を早くする」の3つしかないのです。
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このような次の一手を、お客様との交渉や社内の生産性の向上で賄うしかないのしょうね。
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「金利のある時代」というのは、事実、金があるやつが強い。
資本主義の現実です。
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前払金の制度に少々疑問も感じる部分が多いですが、
この辺にしておきます。
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今月も一ヶ月、ご安全に!!!