出張が多いので、新幹線に乗る機会が多いのですが

近くの席の人が、節税のために建物を建てたんだ。減価償却があるからいいんだ。みたいなことを言っていました。

へーーーー。 と思って聞いていましたが、おかしいと思いませんか。

建物は償却こそするものの、建てたというからには新築でしょうから、ほとんどが資産計上されるので、まったく節税になりません。

なんだか皆知ったかのように、大きな金額を動かすと節税だの、減価償却だの言いますが、本当に意味をわかってるんでしょうか。

新車を買ったって、節税になんてほとんどならないですし、建物なんて将来的に長い償却期間を持っていますが償却期間が長すぎるあまりに、余計に節税になんてなりません。

資産計上される費用がいくらかかろうと、損益計算書に記載される減価償却額は知れたものです。

つまり、購入に要した費用はBSの固定資産に計上されるので、まったくもって経費にならないのです。

よって製造原価にも、販管費にも計上されない費用は、資産膨れとキャッシュフロー悪化に直結するので、普通は節税でそんなことする経営者はいません。

まぁ、知ったように話している彼は、勉強不足過ぎるのんきな社長か、ただの知ったか幹部ですね。

これから弊社も自社の所有している土地の造成工事に着手します。

この工事も購入した土地に手を加える工事なので、基本的にはこれに要した費用は全て資産計上されるため、基本的には1円も経費になりません。

経費化するためには、出口の戦略として売り手を探すことが必要となるわけです。

経費として認められない費用が膨れ上がるほど、出口の戦略に失敗すると多額の損失が発生します。

要は回収できない在庫・売掛とならないために何をすべきか。

これに全てがかかっています。