皆さんこんばんは。

またブログを書いています。

タイトルの件ですが、一般の企業に勤めるサラリーマンや公務員などの職務につかれている方には、全くもって意味の分からない内容である可能性が高いです。。。

職業がどうこうという考えを伝えたいわけではないことを、ご理解ください。

ほとんどの場合経営という役割を担わなければ、この「利益は出てるけど、現金が増えない」なんてことは、考えもしないことであると言いたいのです。

さて、毎年事業の決算日を迎えると概ね1.5か月以内に決算書をまとめて提出する必要があります。

何のためというと、支払う税金を正確に算出するためというほうが正しいのかなと思います。

しかしこの財務諸表というのはよくできていて、事業の状況や事業者の特性というものが反映されやすいですよね。

私の趣味は気になる会社の情報を帝国データバンクから仕入れて読むことです。

本題に入ります。

その決算終了後に、今年は利益が出た!という状況にも関わらず

口座の残高を見れば全く現金が増えていない。

むしろこれから納税するための資金が足りないということが多くの会社で起こっています。

これがいわゆる黒字倒産ですよね。

なんで黒字なのに倒産するの?という疑問と、赤字なのに存続し続ける会社もあることの驚きの両方があるのです。

このすべてはキャッシュフローを正確に捉えるということで理解ができます

実際のところ「財務諸表は利益が出るような仕組みになっている」と言っても過言ではないと思うのです。

この原因は大きく分けると、

1 在庫の増加

2 固定資産の増加

3 売掛債権の回収遅れ(不能)

の3つが多いのかなと考えています。

1つ目の在庫の増加についてですが、在庫が悪だと言われる根源がここにあると思うのです。

販売しようと思って仕入れた製品が全く売れずに余ったしまった。というケースが一番シンプルです。

仕入れたけれども販売できなかった在庫(を仕入れるために払ったお金)は、当期の利益から引かれますか?

答えはNOです。

つまり現金はキャッシュアウトしているが、財務諸表上はBSの在庫が増えるだけで損益に影響しません。

お金が出て行ってるのに、損益に影響しない!?!?!

そう、そこで誰でも簡単に読める損益計算書をあてにして利益を数える経営者が黒字倒産を招きます。

極端ですが、損益計算書上1億の利益があっても、1億で仕入れたけれどまったく売れない在庫が残っていれば、キャッシュフローは0円なのです。

2の固定資産の増加です。

これも1とほぼ同じ考えですが、貸借対照表上で固定資産に計上される買い物は

当期の損益に影響しません。

特に土地なんかは全くもって経費になりません。

同じ例ですが、損益計算書上1億の利益が出ていても、その期に1億の土地を購入していれば利益は0円なのです。

ですが、損益計算書上1億の利益が出ているので税金は3500万くらい払う必要があります。

これによって、財務諸表上の利益とキャッシュフローに大きな乖離が出るのです。

さて、あとの説明は省略しますが。

当社ではたまーーーに不動産の造成をした物件を販売してたりします。

これね。建設業×不動産(土地の仕入れ販売業に限る)という組み合わせは、、、、

最高に相性が悪い♪(笑)

ほんとにひどい(笑)

これもキャッシュフローという考えからみて思うことなのです。

建設業はただでさえ、金周りが悪い業種です。

仕事をしてもお金を頂けるのがとても遅いという意味です。

通常の工事では、少なくとも工事が終われば入金されるスキームですが

自社で土地を所有し販売するとなると、工事が終わってから入金ではなく

買い手がついて販売を完了するまでお金をもらえないという状況になるわけです。

そのうえで、複数棟販売する場合は最後の1棟が売れたお金がほとんどの場合利益となるのです。

これをキャッシュフローで考えましょう。

仕入れた土地代金と、造成等の建設工事に要した費用は当期の経費になるでしょうか。

いいえ、すべて固定資産の土地と建設仮勘定に振り分けられます。

本業の建設業で1億の利益が残っているが、これから販売する土地の仕入れ代金1億とその工事費5千万を費やして、翌期に販売する。

という状態であれば、財務諸表上のは1億の利益がある優良企業ですが

現金はー5千万、むしろ納税も考えるとー8500万円です。

よって私は建設業がさらにお金の回収サイトが長い、不動産の造成販売業をやるリスクの高さは計り知れないと思うのです。

この財務諸表の状況で、利益出てるからもっと土地買って造成するぞ~!となってしまう人が多いから。

でもそれでも上手に経営している人もいます。

その場合、建設業×不動産というポジションにおいて

不動産【仲介】という業界を選んでいるケースが多いですね。

それにもキャッシュフローが関わります。

仲介手数料をもらうビジネスモデルは、土地の仕入れも造隻費用の捻出も必要としない身軽な事業です。(めっちゃ大変ですが)

稼ぐ額は建設業や不動産販売よりも桁が小さいですが、キャッシュフローが最高に良い仕事だと思います。

さぁ、あなたの会社は利益と同じくらい現金が増えていますか?

エンドウは増えています。

固定資産を減らし、経費にならない買い物を減らしているから。