
こんにちは。
8月の安全衛生大会の原稿は、入社7年目のバックオフィスの佐藤が担当いたします。
今回の安全衛生大会では、「元方事業者が行うべき統括管理」について学びました。
建設業に携わっていながら、実は「元方事業者」という言葉をちゃんと意識したことはなく、2級土木施工管理技士の資格取得勉強の際に初めて目にしました。
■「元方事業者」って、なに?
『一の場所において行う仕事の一部を請負人(協力会社)に請け負わせ、自らも仕事の一部を行う最先次の注文者』
とのこと。そして、建設業や造船業においては、「特定元方事業者」という位置づけになるそうです。
つまり私たち元請は、現場全体を見て、下請・協力会社さん含めて安全を統括管理する責任があるということです。

■元方事業者がやるべきことって?
教育の中では、元方事業者として法律上やらなければならないことについても教えていただきました。
例えば…
• 協力会社さんとその作業員に対して、法令に違反しないよう指導すること
• 実際に法令違反があった場合には、是正のために必要な指示を出すこと
具体的には…
• 就業制限業務:有資格者が正しく業務にあたっているか?
• 作業主任者:必要な作業に配置されているか?
• 持込機械・安全機材:点検や安全基準の確認はされているか?
などなど、細かく見ていくと本当にたくさんあります。

教育の中では、安全パトロール報告の共有もありました。
ある現場では、玉掛け作業に使用されていた吊り具がほつれていたにも関わらず、点検済みのテープが巻かれていたという事例が紹介されました。
この現場は協力会社さんが施工しており、吊り具もエンドウのものではありませんでした。
(ちなみに、エンドウでは定期点検が定着してきたこともあり、こうした指摘は少なくなってきています。日々の教育とパトロールの成果ですね!)
ただ、このケースでも元請であるエンドウが指導を行わなければ法令違反になると聞いて、正直驚きました。
「他社のものだから関係ない」では済まされないんですね。
自社の道具だけでなく、協力会社さんが使う機材にも目を向けていく必要がある。
元請けとしての責任の重さを改めて実感しました。
そして、教育の中で講師の方がおっしゃっていた言葉がとても印象的でした。
「安全活動は、“偉い人が来るから”やるものじゃない。監督署対策でもない。
目的はただ一つ。“災害を起こさない”ため。」
当たり前のことなんですが、日々の忙しさやルーティンの中で、つい「やらされている感覚」になってしまっている場面もあるかもしれません。
私たちが協力会社さんと共に動かしている現場はたくさんあります。
だからこそ、「安全」はいつでも最優先であるべきです。
■バックオフィスとしてできること
私は普段、現場で作業をするわけではありませんが、工程調整や書類の管理など、裏方として現場を支える業務を担当しています。
例えば、安全書類・写真の確認ひとつでも、内容の精度や提出状況を丁寧にチェックすることで、
「ん?この機材、ちゃんと点検されてるかな?」
「この作業、資格が必要だけど大丈夫?」
といった気づきが生まれることもあります。
そうした小さな気づきや確認作業も、現場の安全につながる大切な一歩だと、今回の教育を通じて改めて感じました。
最後になりますが、新しい現場もどんどん始まっていきます。
私たち元請けの責任は大きいですが、
協力会社の皆さんと力を合わせて、無事故で工事を終える。
それが最も大切なゴールです。
これからも、関係するすべての人が安心して働ける現場づくりを目指して、
安全第一で頑張っていきましょう!