こんにちは!
株式会社エンドウの遠藤です。
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今日は10回に1回くらいの、まじめ投稿です。
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タイトルの通りですが、建設発生土(以下:残土)の行く末は埋め立て処分のだろうか。
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はじめに
令和3年7月に静岡県熱海市伊豆山地区で発生した大規模土石流災害は、多数の人的・物的被害をもたらし、盛土の安全性確保に対する社会的関心を大きく高める契機となった。
これを受け、令和5年には宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)が施行され、盛土材として使用される土砂の品質管理および適正利用が強く求められるようになった。
一方で、建設工事に伴い発生する建設発生土は依然として多くが処分されており、処分場不足や処分費高騰が全国的な課題となっている。また、埋戻し材や盛土材として利用される天然資源についても、確保が年々難しくなっている。
このような背景から、建設発生土を適切に品質管理したうえで再資源化し、安全な盛土材や埋戻し材として有効利用することを目的として、福島県郡山市に「県中改良土センター」を整備した。
本研究では、建設発生土を原料として生石灰による改良処理を行い、その品質特性および有効利用の可能性について検証した。
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2. 施設概要
県中改良土センターは、建設発生土の受入れから改良処理、製品化までを一貫して行うリサイクル施設である。
施設には受入ヤード、投入ホッパー、選別設備、混合設備および製品ヤードを配置している。
搬入された建設発生土は受入時に目視確認を行い、大型異物の除去後、選別設備へ投入する。選別後の土砂はコンベアスケールによって計量され、生石灰を自動定量供給しながら混合処理を行う。
本研究における生石灰添加率は土量に対して3%とした。
主な施設概要を表-1に示す。
【表-1 施設概要】
・所在地:福島県郡山市 某所
・受入容量:15,000㎥
・製品在庫容量:5,000㎥
・処理能力:約700㎥/月
・改良剤:生石灰
・添加率:3%
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3. 建設発生土リサイクルシステム
本施設では、搬入された建設発生土を選別および改良処理することで、以下の3区分に分類している。(産業廃棄物中間処理施設ではないため、産廃物の受入れは一切行わない。)
(1)製品(県中もういち土)
粒径20mm以下の改良土であり、埋戻し材および盛土材として利用する。
(2)副産物
粒径20~40mm程度の礫質材料であり、造成材や路盤材料等としての利用を想定する。
(3)処理困難材
大径礫および異物混入土であり、適正処理(最終処分)を行う。
本施設におけるリサイクルフローを図-1に示す。
建設発生土
↓
受入検査
↓
選別処理
↓
生石灰混合
↓
製品(0~20mm)
副産物(20~40mm)
処理困難材
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4. 搬入土の土質分析
搬入土は主として上下水道工事および道路工事から発生した建設発生土である。
対象土について粒度試験、自然含水比試験、土粒子密度試験等を実施した。
試験の結果、搬入土は砂質土から粘性土まで幅広く分布していることが確認された。また、一部には高含水状態の土砂も含まれており、そのままでは埋戻し材としての利用が困難な土質も確認された。
しかし、生石灰による改良処理を行うことで含水比の低減および団粒化が促進され、施工性の向上が確認された。
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5. 製造結果
試運転における製品構成比を表-2に示す。
【表-2 製品構成比】
・製品(県中もういち土):約70%
・副産物:約20%
・処理困難材:約10%
以上の結果から、搬入された建設発生土の約90%を有効利用できることが確認された。
また、生石灰添加後は土粒子の団粒化が進み、バックホウによる積込み作業、敷均し作業および転圧作業において良好な施工性を示した。
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6. 品質評価
製造した改良土について品質確認を実施した。
評価にあたっては、国土交通省「建設発生土利用技術マニュアル」および建設発生土の適正利用に関する各種通知を参考とした。
【表-3 品質確認結果】
| 項目 | 測定値 | 参考基準 |
|---|---|---|
| コーン指数 | 800kN/m² | 400kN/m²以上 |
| 最大粒径 | 20mm | 100mm以下 |
| 異物混入 | なし | なし |
| 有害物質 | なし | 基準適合 |
その結果、本施設で製造された改良土は、埋戻し材および盛土材として十分な品質を有しており、国土交通省が示す建設発生土利用基準に適合していることを確認した。
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7. 考察
本研究により、建設発生土を品質管理された資源として再利用できることが確認された。
従来、建設発生土は処分対象として扱われることが多かったが、本施設では約90%を再資源化することが可能となった。
また、生石灰添加による改良処理によって施工性および品質の向上が確認され、盛土規制法施行後に求められる品質管理にも対応できることが示された。
さらに、天然砂の使用量削減、最終処分量削減および輸送距離短縮による環境負荷低減にも寄与することから、地域循環型資源利用モデルとして有効性が高いものと考えられる。
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8. 今後の課題
本研究により、建設発生土から製造した改良土が品質基準を満足し、盛土材および埋戻し材として有効利用できることが確認された。
一方で、公共工事における利用実績は依然として限定的である。
福島県内では福島市において改良土の利用事例が確認されているものの、多くの自治体では従来の山砂利用が継続されており、改良土の普及は十分とは言えない状況にある。
今後は公共工事での試験施工や長期追跡調査を実施し、品質データの蓄積を進める必要がある。
また、本研究で製造する改良土「県中もういち土」については、福島県土木工事積算基準への掲載に向けた審査が進められている。
現在、福島県による現地調査および検討会の実施が予定されており、品質管理体制や供給能力等について確認が行われる見込みである。
これらの取組みを通じて公共工事における利用実績を蓄積し、建設発生土リサイクルのさらなる普及を図りたい。
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9. まとめ
本研究では、建設発生土を原料とした改良土製造システムを構築し、その品質および有効利用の可能性について検証した。
その結果、建設発生土に生石灰を添加することで安定した改良土製造が可能となり、搬入土の約90%を再資源化できることを確認した。
また、製造された「県中もういち土」はコーン指数800kN/m²、最大粒径20mmを確保し、国土交通省が示す建設発生土利用基準に適合する品質を有していることが確認された。
建設発生土の再利用は、天然資源保全、最終処分量削減および環境負荷低減に寄与するとともに、盛土規制法施行後の品質管理型リサイクルシステムとして有効であることが示された。
今後は公共工事における利用実績の蓄積を進め、建設発生土の適正利用と循環型社会形成に貢献していきたい。
参考文献
- 国土交通省:建設発生土利用技術マニュアル
- 国土交通省:建設発生土の適正利用に関する通知
- 宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)
- 建設副産物適正処理推進要綱
その他、土質の分析結果等は今後県中改良土センターホームページへ記載する。
複数の土質改良剤を用いた改良土の製造によって得られた実験結果も今後公表する。
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令和8年6月15日
県中改良土センター 竣工および安全祈願祭も執り行われました。
ご協力いただいた全ての関係者様に改めてお礼申し上げます。
詳細については7月1日以降、当改良土センターがオープンするまでにご案内できるよう準備しております。
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今後ともよろしくお願いいたします。
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株式会社 エンドウ
代表取締役 遠藤大輔


